経営戦略と新規事業開発②

経営戦略の方向性

 

私は経営戦略の立案よりも、この方向性をいかに自然な形でできるかが経営パートナーのポイントだと思っています。

 

方向性という言葉には、
中小企業は大企業の新規事業開発のようにかなりのリソースを調達することができない。

そのため、大企業よりも新規事業を作る際の変数が多く、絞ってしまうと身動きができないため、ある程度の「方向性」を決めたら、とにかく一度走ってみる(動くことで変数を減らす)ということ含んでいると考えています。

 

一方で動いてばかりで、方向性を立てないということも問題です。
情報収集だと言って、闇雲に動き、色々動いてみたけど何も生まれなかったね。ではお客さまのご要望に応えることはできません。

 

とあるプロジェクトで、とある市と連携して施設開設したいという案件がある。
戦略の方向性を精緻にしていくために現地を視察したい。しかし、マイナーな業種であるため伝手がない。どうすれば良いか。

 

飛び込みとまではいかないが、直接電話をしてお願いするのである。
怪しいものではないということを伝え、熱を込めて至誠を伝えるのである。

 

まさに中小企業の新規事業開発はセレンディピティ(予期せぬ偶然の出会い)から生まれると思っています。
ただ、それを作り出そうとするのが私たち経営パートナーの仕事だと思っています。

 

そのプロジェクトでは無事に現地視察を終えて、その後もその方のつながりから様々な情報を得ることができました。

 

この過程はコンサルティングのように何か答えがあるものに向かうのではなく、パートナーとしてお客さまと手を携えて、ともに暗中模索の中でベストプラクティスも参考に進んでいく。

 

この動きを経ることで、ぽっと出ではない成功確率の高い(変数の少ない)新規事業を作れるのだと信じています。