2024.10.21
想いをどう残すか

 

秋晴れの今日、ついに飛躍の秋から春へとつながる半年がやってきた

 

銀行時代から、このいわゆる下期が得意で創業してからもこの時期に後につながる大きな案件を決めてきた

 

余談だが当社の決算は12月にしていて、それはこの下期を半分半分にできるからである

 

最近いくつかM&Aの相談を受けることが多くなってきた

 

バリューエーション重視のディールから、会社を残すディールまで様々である

 

銀行を辞めて、この道を進もうと思ったきっかけは正に「想いを叶える」に集中したいからである

 

この世の中にはごまんと会社がある
殆どの事業は、機能的に見れば、利便性の低下などを置いておけば、残念ながら他社で代替可能である

 

例えば、とある税理士法人に目を向けた時に、税理士が廃業したとしても、他の税理士と契約することは容易である

 

もちろん引継ぎに伴うコストを含め、数年は手間がかかるかもしれない。
選択を間違わない限り、すぐにでも同じ機能性を果たすだろう。

 

そうした機能性の問題を考えていくと、なぜ自分はビジネスをしているのか。少し分からなくなる。

 

他者にでも提供可能なことをなぜわざわざするのかと。そこに付加価値はあるのかと。
反対に立つと、なぜお客さまは自分を選んでくれるのかと。

 

その時「人の持つ想い」を考えざるを得なくなる。

 

先の税理士のケースであると、確かに機能性においては他社に代替可能だ。
ただし、税理士が顧客先に対して当事者意識を持ち、税務だけ見ておけば良いという考えを捨て、

自社の想いを汲み取り、経営の役に立とうとしたときに、代替することが難しくなる一歩を踏み出す。

 
そういった顧客への想いを特に代表が持つことが大切だ。
その想いは組織に浸透し、組織の人間からはその想いの一部を感じることができるようになる。
 

その想いこそが機能性には変えられない企業価値の源泉になると思っている。

 
だからこそ、想いを形や言葉にしなくてはならない。
誰が見てもわかるように。

 

その想いを繋いでいかなくてはならない。それこそが会社を興す、経営者として生きる意味なのだから。

 

M&Aを単純なディールとして捉えるには、業界がプレーヤーが浅すぎると感じている。